ヘソ曲がりの与太: 飯島愛

2008年12月26日

飯島愛

 まったくお世話になった事が無いのだが、飯島愛というテレビタレントが36歳の若さで突然死した。AV女優を経てテレビタレントへとなったわけである。著書の「プラトニック・セックス」は虚実ない交ぜになった自伝的小説とされていてベストセラーになった。自伝ではなく、あくまで自伝的小説、という点が虚の部分が大きい事を示している。

 手段を問わず「有名になりたい」と言う自己顕示欲の固まりのような人から、その昔の寒村の娘の身売りのような立場で身を投じた人、単にニンフォマニアなので趣味と実益を兼ねている人、それぞれの理由がAV女優さんの中にはあるようだ。単に援交少女がそのままの流れでAV女優になった、というものもあるようだ。

 職業に貴賎は無いと言うが、実際には貴賎が実社会の中では存在する。過去を気にするようなつまらない男は嫌だ、という女性も多いだろうが、だいたいの男は過去に縛られる。過去から未来を類推する立場をとるからだ。気にしていないのは、よほどの低脳であるわけで、そうした男性は突然DV野郎になったりするような気がする。ただ、矢鱈と過去を気にする男は、突然ではなく恒常的にDV野郎になる可能性が高いわけだが・・・。

 それにしても、芸能界を引退した一タレントの死が、孤独死や不審死という事も相俟って、やたらと大きく取り上げられている。それは実は死の形の衝撃性と、それがAV女優から「成り上がった」女性だからという事に他ならない。

 知人だった男が十年以上前に40歳程度で亡くなった。私と同世代であるが、通勤中の駅で倒れ、そのまま不帰の人となったのである。私などは太刀打ちできぬエネルギッシュな人間で、自分を中心に新規ビジネスの着手に奔走していた時期である。これも突然死であるが、一般人であるし、普通の人であるから、全くと言っていいほど報じられなかった。

 つまりは影響力と言うことなのだろうが、本質的に飯島愛の影響力とはAV女優からテレビタレントへの道を開いたという点に尽きるだろう。彼女の個性がその一助となっていて、それ以降AVから通常タレントに移行した人の数は少ない。需要もだろうが、要するに個人の資質という問題もあるのだ。だから、当たり前の事だが、AV女優の誰もが皆、飯島愛のようにうまく世界に馴染めるとは限らないのである。

 銀座のホステスさんでも、客を飽きさせない話術や、現下の状況に対する知識と意見がなければ上客は掴めない。そのためには毎日のように新聞や経済新聞に目を通し、会話の中に知性やウイットが必要なのである。そのあたりがキャバクラなどとレイヤーが違うという点だ。同様の事がAV女優からテレビタレントへの転身という部分でもあり得るわけである。飯島愛は自分の「無知」を知っていたからこそ、政治家などにインタビューした時でも、そうした「無知」な立場にも「分かる」ような説明をやんわりと求めた。このあたりが人との関係構築の能力と自分の「無知」な部分を「活用する」方法を知っていた頭の良さだろう。当意即妙という部分だ。そして芸能界を生き延びたのである。

 蓮っ葉な話し方が意味を持っているわけではない。その蓮っ葉な話し方の裏には頭の良さ、知識の量ではなく知識を得るための頭の良さ、のようなものが必要なのだが、残念な事にAV女優からテレビタレントに転向しようとした女性の中では飯島愛ほどそうした能力を持つ人が少なかったわけだ。幾人かが後追いで出てきているようだが、飯島愛ほどの立場には立てず、ほぼ使い捨てというAV女優そのままの扱いはテレビタレントとして登場しても変わらない状態となっている。
posted by たまどん at 09:59| Comment(1) | TrackBack(1) | 能書き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
見ているだけで楽しくなります。行った気分で満喫!また、遊びに来ます!
Posted by うつ病 at 2008年12月26日 11:38
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